「採用したいけど、人事担当者がいない」「エージェントに頼みたいけど、フィーが高すぎる」——そんな悩みを抱える企業が年々増えています。
そんな中、採用支援の新しい形として急速に注目を集めているのが RPO(Recruitment Process Outsourcing=採用代行) です。
今回は、300社以上の採用支援に携わってきた株式会社WHOMが、RPOの基本から導入時の注意点まで詳しく解説します。採用でお悩みの方はぜひ最後までご覧ください。
目次
RPOとは?——「社内に人事が1人増える」イメージ
RPOとは Recruitment Process Outsourcing の略で、日本語にすると「採用代行」や「採用支援」と呼ばれるサービスです。
採用戦略のコンサルティングから、求人票の作成・スカウト送信・面接調整といった実務まで、採用プロセス全体を外部のプロに委託できます。
イメージとしては、「自社に採用のプロが1人加わった」 ような感覚に近いと言えるでしょう。
なぜ今、RPOが必要とされているのか
RPOが注目される背景には、日本の採用環境の変化があります。
- エージェントフィーの高騰:人材紹介会社への成功報酬は、年収の20〜35%が相場。採用コストがかさみやすい構造になっています。
- ダイレクトリクルーティングの複雑化:自社で求職者に直接アプローチする「ダイレクトリクルーティング」が主流になりつつある一方、手間とノウハウが必要です。
- 採用のナレッジ不足:採用手法が多様化する中、社内だけでは最新の知識・手法についていけないケースが増えています。
これらの課題を、リソース(人手)とナレッジ(知識)の両面から解決できるのがRPOの強みです。
RPOのメリット
1. 必要なときだけ、必要な量だけ使える「適時適量」
正社員の人事担当者を雇う場合、採用の繁閑に関わらず人件費が発生し続けます。一方でRPOは、必要な期間・業務だけスポットで依頼できます。
- 「新卒採用の立ち上げだけ手伝ってほしい」
- 「退職者が出たので、来月だけ急いで採用したい」
- 「この時期だけ採用リソースを強化したい」
こうした柔軟なニーズに対応できるのが、RPOの大きな魅力です。
2. その領域に詳しいプロを「適材適所」でアサインできる
RPOでは、依頼する業務に応じて、その領域に精通したプロが担当します。たとえばハイレイヤー(管理職・経営幹部)採用に強い人材、エンジニア採用に精通した人材など、専門性を持ったプロに依頼できます。
3. 採用ノウハウを外部から取り込める
社内に採用の知見が乏しい場合でも、RPOのプロと協働することで、最新の採用手法や市場感覚を吸収することができます。
RPOのデメリット——導入前に知っておくべきこと
ノウハウが社内に蓄積されにくい
RPOに頼りきりにしてしまうと、採用のノウハウが外部に留まり、自社に知見が積み上がりません。
対策:RPOを活用しながらも、議事録・業務マニュアル・採用基準などをNotionやドキュメントに残すことを習慣化しましょう。担当者と連携しながら「ノウハウを盗む」くらいの姿勢が大切です。
本来は正社員採用が理想のケースもある
毎年一定数の採用が見込まれる場合は、正社員の人事担当者を採用する方がコスト的にも合理的です。RPOはあくまで「変動する採用ニーズへの対応策」として位置づけましょう。
こんな企業に向いている・向いていない
✅ RPOが向いている企業
- 社内に採用のノウハウがない
- 採用リソース(担当者の人手)が足りていない
- 採用人数が変動しやすいスタートアップ・ベンチャー・中小企業
上記の2つの条件(ノウハウ不足 × リソース不足)が重なる場合は、RPOの導入を積極的に検討する価値があります。
❌ RPOが向いていない企業(正社員採用を優先すべき)
- 毎年100名以上の採用が決まっている
- 数年単位で採用計画が安定している
このような場合は、正社員の人事担当者を採用した方が中長期的に有利です。ただし、大企業でもヘッドカウント(採用枠)や予算の制約から、一部業務をRPOに委託するケースも増えています。
実際の導入事例——あるIT企業のケース
株式会社WHOMでは、採用力の高さで知られるあるクライアント企業のハイレイヤー採用を支援しました。
同社はすでに採用力の高い組織でしたが、「これまでと異なる職種・レイヤーの採用」 を進めるにあたって、社内のノウハウとリソースが不足していたため、RPOを活用。結果として、ハイレイヤー採用のスピードと質が大きく向上しました。
ポイント:得意な採用はできても、新しい領域への採用は「ゲームが変わる」。そこを外部の力で補うのがRPOの賢い使い方です。
失敗事例——トップと現場の連携不足に注意
残念ながら、うまくいかないケースも存在します。最も多いのが、「経営層がRPOを導入したが、現場の人事が蚊帳の外になったケース」 です。
経営者の判断でRPOが導入されたものの、現場の人事担当者への共有が不十分だったため、「なぜこの業者なのか」「何をしてもらうのか」が伝わらず、非協力的な雰囲気が生まれてしまいました。
RPO導入を成功させるには、経営層から現場への丁寧な説明と、全員の協力体制の構築が欠かせません。
RPOは違法?——よくある疑問に答えます
ネット上でたまに「RPOは違法では?」という記事を目にすることがありますが、結論:RPOに違法性は一切ありません。
RPOはビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)の一種であり、採用業務を代行するサービスとして適法に提供されています。
ただし、人を紹介してフィーを受け取る行為(人材紹介)を行う場合は、厚生労働省の「有料職業紹介事業許可」が必要です。この免許を持たない事業者が紹介行為を行うと違法になります。RPOサービスを選ぶ際は、事業者がきちんとコンプライアンスを守っているかを確認しましょう。
RPO導入時の注意点
① 実際に担当する人のスキルを確認する
採用は「誰がやるか」で結果が大きく変わります。RPOを導入する際は、実際に業務を担当する人物のスキルや経験を必ず確認してください。
「チームで対応します」という提案の場合、実務担当者が不明瞭になりがちです。ブラックボックス化を避けるため、担当者レベルまで掘り下げて確認することが重要です。
② 長期契約を迫られたら、短期からスタートする
RPOの魅力は「必要なときだけ使える」柔軟性です。「半年以上でないと契約しない」といった長期縛りを提示されたら、まずは1〜2ヶ月の短期契約からスタートすることを交渉しましょう。
結果的に継続して1年以上使うことになっても、それは全く問題ありません。最初から長期縛りを受け入れるリスクを避けることが大切です。
まとめ
RPO(採用代行)は、採用のリソース不足・ノウハウ不足に悩む企業にとって、非常に頼もしい選択肢です。
この記事のポイントをおさらい:
- RPOとは採用プロセス全体を外部のプロに委託するサービス
- メリットは「適時適量・適材適所」で使えること
- デメリットはノウハウが社内に蓄積されにくい点——ドキュメント化で対策を
- スタートアップ・ベンチャー・中小企業に特に向いている
- 導入時は担当者のスキル確認と短期契約スタートが鉄則
採用に悩んでいる方は、ぜひRPOという選択肢を検討してみてください。
株式会社WHOMでは、300社以上の採用支援実績をもとに、採用戦略の立案から実務代行まで幅広くサポートしています。
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