採用担当者・人事担当者の重要度は年々高まっています。かつては間接部門として経営層からのオーダーをこなすだけだった採用チームが、今や「戦略人事」としてプロジェクトをリードする時代になりました。
では、採用の現場で本当に活躍できる人材はどんな特性を持っているのか。300社以上の採用支援に携わってきた株式会社WHOMが、採用担当者・人事担当者に必要な5つの要素を徹底解説します。
採用担当者と人事担当者の違い
「人事担当」と「採用担当」は混同されがちですが、人事担当者の中に採用担当者が含まれます。人事が扱う業務は制度設計・労務・配置転換・オンボーディングなど多岐にわたりますが、そのうち「人材を採用してくる」機能を担うのが採用チームです。
近年は事業部で活躍した方がそのまま採用チームに抜擢されるケースも珍しくありません。どういった方が担当するかによって、採用活動の成果が大きく変わってくる重要な領域です。
社内理解の解像度が高い
採用担当者は「会社の顔」として、社外に自社の魅力を正確に発信していく立場にあります。一見すると当然のように聞こえますが、現実には各事業部・部署の業務内容や課題・変化をキャッチアップし続けることは非常に難しいものです。
特に変化の激しいスタートアップや数百人規模の組織では、隣の部署で何が行われているかは同じ事業部の社員でも把握しにくいことがあります。採用担当者はこの「社内の情報空白」を埋め続ける存在でもあります。
解像度を上げる具体的な方法
各事業部のキックオフや定例ミーティング、新入社員のオンボーディングに積極的に参加する。現場の面接官が集まる場から部門長が主催する勉強会まで、さまざまなレイヤーの場に顔を出すことが重要です。
組織規模が拡大するにつれて、特定の事業部に専属する「部門付き人事」という体制を整える企業も増えています。時には事業部のメンバーよりも採用担当者の方が業務内容に詳しい、というケースも珍しくありません。
情報への感度が高い
採用担当者は社内だけでなく、社外の採用市場動向にも広くアンテナを張り続ける必要があります。賃金交渉・研修制度・人的資本経営・SDGs・リスキリングなど、採用を取り巻く環境はめまぐるしく変化しています。
まさに「現場を知る・市場を読む・変化を察知する」の3つの視点で情報を収集する能力が必要です。勉強会(オフライン・オンライン問わず)・書籍・ニュース・SNS・採用担当者のネットワークなど、情報収集の方法は多岐にわたります。
情報収集が必要な主な領域
採用ツール(ダイレクトリクルーティングだけで40〜50社、エージェントは数百社)のアップデート情報、ATSやリファレンスツールの動向、そして人的資本経営・SDGs・リスキリングといったマクロトレンドまで幅広く把握することが求められます。
巻き込み力が高い
採用活動は非常に多くの利害関係者を巻き込んで進めるプロジェクトです。経営層・CXO・部門長・現場面接官といった社内関係者から、ベンダー・エージェント・候補者といった社外まで、さまざまな属性の方々と合意形成を図る必要があります。
具体例:採用ツール導入プロジェクト
新規採用ツールを導入する際には、実際に使うメンバー全員に目的と使い方を周知し、認識を揃えていく必要があります。関係者の役割・人数を想像するだけでも、その複雑さが伝わるはずです。
巻き込み力の高い採用担当者に共通するのが「ギブの姿勢」です。事業部の採用に関する困り事を積極的に拾いに行ったり、採用の進捗状況を定期的に共有したりするなど、先に与えることで信頼関係を構築していくことが巻き込みの土台になります。
余談ですが、こういった方に「学生時代、幹事の経験はありますか?」と聞くと「はい」と答える方が多い印象があります。
柔軟性が高い
採用活動では「人」が変数になるため、突発的なトラブルや予期しない変更が日常的に発生します。採用担当者には変化を前提とした臨機応変な対応力が不可欠です。
実際によくある突発的な変化の例
- 求人票の要件が毎週のように変更になる
- 急な退職により新規ポジションが発生する
- 面接調整済みの候補者が体調不良でキャンセルになる
- 報酬体制・研修制度・福利厚生が変更になる
「変化があること自体が採用活動の前提である」という認識を持った上で、しっかりと対応していく姿勢が求められます。実際に、求人要件が数週間にわたって毎週変更され続けたという現場の声も聞いています。こういった状況でも冷静に対処できる方が採用担当者に向いています。
ガツガツしている(能動性が高い)
採用担当者というと、落ち着いて丁寧、ハキハキした印象を持つ方も多いかもしれません。もちろんそれも大切な側面ですが、採用支援の立場から見ると、活躍している採用担当者は「非常に主体的で能動的」な方が多いです。
「ガツガツ」が求められる背景
労働人口の減少と採用ニーズの高まりにより、競合他社との採用競争は激化しています。もはや「待ちの姿勢」では採用活動は成功しません。自ら情報を取りに行き、関係者と積極的に合意形成を図り、プロジェクトをリードする「戦略人事」としての役割が求められています。
実際に、営業でトップセールスとして活躍していた方が採用チームに抜擢されるケースは多く、大手銀行の投資銀行部門のエース社員が中途採用チームに異動するといった事例もあります。
かつて「間接部門」として機能していた人事・採用チームが、今やプロジェクトのリーダーとして合意形成をけん引する「戦略人事」へと進化しています。この流れは今後もさらに加速していくでしょう。
まとめ
採用担当者・人事担当者に必要な5つの要素を改めて整理します。
-
社内理解の解像度が高い
各事業部の状況・課題をキャッチアップし続け、自社の魅力を正確に発信できる -
情報への感度が高い
採用ツール・市場動向・マクロトレンドまで多面的に情報収集できる -
巻き込み力が高い
多様な関係者と合意形成を図り、ギブの姿勢でプロジェクトを推進できる -
柔軟性が高い
変化を前提として、臨機応変に対応できる -
ガツガツしている(能動性が高い)
主体的・能動的に情報を取りに行き、採用活動をリードできる
採用担当者を選ぶ際や、自身が採用担当者として成長を目指す際に、ぜひこの5つの要素を参考にしてみてください。
株式会社WHOMでは、300社以上の採用支援実績をもとに、採用戦略の立案から実務代行まで幅広くサポートしています。
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