コラム記事

2023年11月30日 コラム
この記事の監修者:株式会社WHOM 編集部

採用広報が上手い企業とは?SNSなどを使った事例を紹介

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採用広報には様々な方法がありますが、最近ではSNSを使い情報発信する企業が増えています。最も新しい方法ではYouTubeやTikTokを使って情報発信をし、応募者を増やしています。

「採用広報で応募者を増やす方法がわからない」という担当者も多いと思います。今回はいろいろな採用広報と事例を紹介しながら、応募者を増やす方法を解説していきます。

採用広報とは

採用広報とは、人材を採用するために企業が行う広報活動のことです。自社サイトやSNSの運用をはじめ、プレスリリースや採用サイトの作成など、採用広報にはたくさんの手段があります。

近年のトレンドはSNSを使った採用広報で、X(Twitter)やInstagramだけでなく、YouTubeやTikTokを通して広報活動を行う企業が増えています。

SNSを使って写真や動画付きで企業情報を発信することで、募集要項だけでは伝わらない社内の雰囲気を伝えることができます。

株式会社リソースクリエイションが2023年6月20日に発表した「SNS就活についての実態調査」によると、66.5%もの就活生が「社員の雰囲気」を最重要視しているという結果が出ています。現在の採用活動では、社員の雰囲気が伝わる発信をすることが最も重要と言えます。

(出典:【559名に調査】就活生の9割が企業のSNSアカウントは必要と回答 | 株式会社リソースクリエイション

採用活動といえば人事部の担当であることが多いですが、採用広報においては人事担当と広報担当が協力して行われることが増えています。

採用広報の目的

採用広報の目的は、次の3点です。

・求人応募数の増加・ミスマッチを減らす・採用コストの削減

1つ目の目的は求人応募数を増加させることです。求職者は実際に自分が働く姿をイメージできると安心してエントリーすることができます。

採用広報で社員の働く様子やインタビューを発信することは、「入ったらどんな働き方をするんだろう」「社員はどんな人だろう」などといった求職者の不安を払拭します。求職者のニーズを理解し、安心してもらうことで応募数は増加します。

また、採用広報で働いている「人」の魅力をアピールすることで、応募数を増やしている企業もあります。詳しくは後ほど紹介します。

2つ目はミスマッチを減らすという目的です。企業ごとの雰囲気や働き方と求職者のイメージにミスマッチがあると早期退職につながってしまいます。

社内の雰囲気は募集要項や求人票などの文章だけでは伝えにくいものです。社員の働き方やイベントの様子、社員インタビューを写真や動画付きで発信することで、社内の雰囲気が伝わりやすくなります。

エントリーする求職者はある程度社内の雰囲気をイメージできているので、ミスマッチを減らすことができます。ミスマッチが少なく、入社後の退職を抑えることができれば定着率も上がり、効率的な採用活動となります。

3つ目の目的は、採用コストの削減です。採用広報の中にはSNSやブログなど、無料で行うことができる手段もあります。特にSNSは拡散力が強く、ほとんどの求職者がエントリーの判断材料としています。無料の広報手段で直接採用できれば、他の求人媒体を使用するコストを削減することができます。

またSNSやブログで企業情報を定期的に発信し、自社のことをよく知っている求職者を増やすことで、合同説明会や座談会などを開催して*母集団を形成する工程を省略することができます。

*母集団・・・自社の採用候補となっている人材の集団

採用広報を取り入れるべき理由

社会背景により、採用広報を取り入れるべき理由は増えています。

・転職潜在層が増えている・デジタル化が進み、広報活動の選択肢が増えた・少子高齢化により売り手市場になっている

転職潜在層とは、転職の意欲はあるものの実際には転職活動を行っていない人たちのことです。転職潜在層の数は、転職意欲のある内の7割以上と言われています。現在の企業に不満を持ちながらも、転職活動をするには準備や負担がかかるため「いい企業があれば転職したい」と考えています。

SNSやメディア広告は積極的に求人をリサーチしている人だけでなく幅広い層に届けることができるため、転職潜在層にも企業の情報が届き、母集団となってくれる可能性があります。

デジタル化が進み、情報を発信できる選択肢が増えました。SNSやブログ、自社サイトといった企業が手軽に発信できる手段も登場しました。

一昔前はテレビや新聞で広告を出し採用広報を行っていましたが、今は費用がない企業でもSNSを使って採用広報ができます。企業規模の大小に関わらず採用広報が行える時代ですが、逆に言うとほとんどの企業がいずれかの方法で採用広報を行っています。

求職者にとっては採用広報を取り入れていない企業には不安を抱いてしまう可能性があります。

少子高齢化が採用市場に影響を与えています。少子化で人材が不足していることで、就職したい求職者より採用したい企業の方が多い「売り手市場」になっています。企業が人材を採用することが難しい時代なので、より多くの求職者へアプローチする必要があります。

採用広報を上手に行い、限られた人材へ企業の魅力を伝えましょう。

採用広報の手段

採用広報の手段は大きく分けて次の5つです。

・SNS・ブログ・自社メディア(オウンドメディア)・広告(テレビ・雑誌・ラジオ・新聞)・採用イベント・PR

SNS

X(Twitter)やInstagram、Facebookを使って採用広報を行います。SNSは拡散力が強いため不特定多数のユーザーに届き、自社のことを知らなかった層にも情報を届けることができます。また、最新の情報を素早く発信できるというメリットがあります。求職者はいくつかの企業を比較して応募を決めるため、生の情報を発信することは他社との差別化につながります。

また写真や動画を付けて発信することで、目を引きやすくする効果もあります。

SNSは定期的な更新が必要なため、認知してもらうには時間がかかりますが、無料で手軽に行えるため、多くの企業が採用している手段です。「ソーシャルリクルーティング」とも呼ばれます。

ブログ・自社メディア(オウンドメディア)

ブログや自社メディアは求人情報や社内の様子、企業のモットーなどを発信することができます。SNSよりも長い文章を書くことができるので、詳しく記載することができます。

またオウンドメディアは自由度が高く好きなようにデザインできるため、企業によって特徴が出やすい手段です。

SNSと相乗効果が高く、SNSでつながりを持ち、オウンドメディアに集客するという流れを上手に作っている企業もあります。

広告(テレビ・雑誌・ラジオ・新聞)

多くの人の目に付きやすく、短期的な集客効果がある手段です。また転職潜在層にも情報を届けることができるでしょう。しかし、広告料が発生する手段であり、まったく違う層にも発信することになるので、タイミングや掲載場所をしっかり検討する必要があります。

採用イベント

複数の企業が参加する合同説明会や、1社のみで行う座談会、ワークショップなど、様々な方法があります。

採用イベントは、企業が求職者と出会い自社の魅力をアピールできます。

PR

プレスリリースやニュースリリースなどを行い、求人募集をしていることを周知できます。大手企業が求人募集する際によく使用される方法です。

採用広報の成功事例

採用広報が上手い事例として次の5社を紹介します。

・マクドナルド・USEN-NEXT GROUP・講談社・冒険社プラコレ・DMMグループ

講談社(手段:X、Twitter)

(出典:講談社 採用担当

講談社はX(Twitter)で採用アカウントを作成し、募集情報社内イベントの告知などを行っています。

オウンドメディアでは、実際の仕事内容会社概要の紹介に加え、社員インタビューを掲載し、求職者がイメージしやすい情報を発信しています。

定期的にX(Twitter)からオウンドメディアへ案内する投稿を行い、上手に相乗効果を生み出しています。

また出版社という特徴を活かし、アニメによる企業紹介を行っています。企業の特徴を上手くコンテンツとして採用広報に落とし込んだ事例だと思います。

これらの採用広報の活動もあり、2021年度の新卒プレエントリー数は34,875人、さらに2022年度のプレエントリー数は51,960人に増加しました。

USEN-NEXT GROUP(手段:Instagram)

(出典:USEN-NEXT GROUP

USEN-NEXT GROUPはInstagramで採用専用のアカウントを作り、社内イベント社員インタビューといったコンテンツを発信しています。また、様々な部署の社員の1日を動画で紹介しており、多くの求職者のニーズに答えています。

さらに2019年から「超!全力採用」というユニークな採用を行い、オウンドメディアで発信し他社と差別化しました。

2022年からはTikTokも開設し、より自社の理念に合った人材の獲得を目指しています。

冒険社プラコレ(手段:TikTok)

(出典:冒険社プラコレ

冒険社プラコレはTikTokで採用広報用のアカウントを開設し、仕事風景や社員インタビューを発信しています。

SNSを中心に認知を広げている会社で、2022年入社期の新卒説明会には、約1,500人からのエントリーがありそのすべてがTikTok経由だったとのことです。2024年入社期はさらに増加し約2,000人からエントリーがありました。

また、実際にTikTokを行って培った採用広報のノウハウをサービス化し「TikTokリクルートプラン」をリリースしています。

DMMグループ(手段:YouTube)

(出典:DMMグループ

DMMグループは、YouTubeを使った採用広報をしており、会社説明、会社概要、仕事内容役員のメッセージなどを発信しています。

動画では実際の社員や役員が登壇して話しているため、求職者は文章で見るよりも直接的なイメージが湧きやすく、エントリーするにあたっても安心できる効果があります。

面談や説明会で現場の社員がいなくても、採用担当者だけで現場の雰囲気を伝えることができるので、他の採用広報とも相乗効果が見込めます。

日本マクドナルド株式会社(手段:オウンドメディア)

(出典:日本マクドナルド株式会社

マクドナルドはオウンドメディアによる採用広報で応募数を増やしています。2016年から採用広報を本格的に開始しており、「応募の時点で就業をイメージしていただけるか、安心して応募していただけるか」にこだわって採用広報を行っているとのことです。

具体的には、仕事の1日体験を動画で紹介しており、入社してからの研修体制をアピールすることで安心して応募してもらえる情報を発信しています。

担当マネージャーは「クルーが働く職場のブランディングや働いているクルーのことを知ってもらう、そしてマクドナルドで働く良さを世に広めること」が採用広報であり、安心して応募していただけるかにつながると語っています。

採用広報の戦略の立て方

採用広報の戦略の立て方は次の4つのステップです。

・採用広報の目的を決める・採用ターゲットを設定する・発信する手段と内容を決める・KPIを設定する

採用広報の目的を決める

最初に「なぜ採用広報をやるのか」、目的を決めましょう。目的を決めることで、手段や発信する内容を絞って採用広報を行うことができます。

例えば、「求人募集に人が集まらない」という悩みがある場合は、母集団を形成するという目的になるかと思います。母集団を形成するためにはこれまで自社に興味がなかった層にアプローチする必要があるので、幅広い層に発信するためにSNSやテレビ広告を使うという手段が見えてきます。

目的をはっきりさせ、効果的な採用広報を行いましょう。

採用ターゲットを設定する

次に、どういった人材にアプローチしたいのか、採用ターゲットを設定しましょう。ターゲットを明確にせず、誰にでも当てはまるような発信では、誰にも刺さらずに終わってしまいます。

例えば、20代の若い層にアプローチしたい場合は、X(Twitter)やInstagram、合同説明会などを使って発信することが効果的です。経験豊富な即戦力人材を求める場合は、Facebookやブログを使って自社の事業内容やモットーに共感してもらう必要があります。

発信する手段と内容を決める

目的とターゲットが明確になったら、実際に採用広報を行う手段と内容を考えましょう。手段はSNSであればX(Twitter)やFacebookなど、広告を行うのであれば雑誌に掲載したり駅に掲示する方法もあります。手段によっては費用がかかるので、自社の予算も合わせて検討する必要があります。

発信する内容としては、

・会社のビジョンやモットー

・事業内容や事業成績

・社長のインタビュー

・社員の1日紹介

・研修制度や福利厚生

・社内イベント

などが考えられます。

目的とターゲットに合わせた内容を発信することで、必要な人材からの応募増加が期待できます。

KPIを設定する

KPIとは、目標を達成するための業績評価の指数のことです。採用広報におけるKPIは、以下の項目が考えられます。

・採用広報のPV数・応募数・選考通過率・内定承諾率・入社後の定着率

KPIを設定することで、「発信してる情報は見られているか」「発信は応募に結びついているか」を確認することができます。発信後に検証をせず、ただ発信を続けていても効果的な採用広報とは言えません。

発信を改善していくために、KPIを設定することをおすすめします。

採用広報で成功するポイント

採用広報で成功するポイントは次の3つだと思います。

・現場社員の理解を得る・発信するコンテンツを考える・様々な手段で発信する

現場社員の理解を得る

社内の雰囲気を発信するためには、現場社員の理解を得る必要があります。採用広報の手段や内容を決定するのは、人事や広報の担当です。

しかし発信する内容は、入社後実際に働く現場の情報なので事前に理解を得ておきましょう。現場社員が目的を理解していなければ、正しい情報が伝わらずミスマッチを起こしてしまう可能性があります。

発信するコンテンツを考える

企業は様々なイベントが発生しますが、事前に発信したいコンテンツを考えておくことで、そのタイミングを逃すことなくリアルタイムな発信をするこができます。

他社と差別化できるコンテンツを逃さないよう、入社式、会社説明会、インターンシップなど求職者のニーズがあるコンテンツを事前に把握しておきましょう。

様々な手段で発信する

採用広報には様々な手段があり、複数の手段を同時に行うことで相乗効果が生まれます。例えばSNSで定期的に採用情報を発信し、メディア広告でSNSのアカウントを紹介すれば、さらに多くの人に拡散することができます。

SNSで自社のフォロワーを増やし、ブログに誘導することでより詳しい企業情報を知ってもらうこともできます。

ひとつの手段にこだわるのではなく、いくつか併用しながら採用広報を行うことをおすすめします。

まとめ

採用広報の適した手段と発信する内容は、企業の目的により異なります。まずは発信する目的とターゲットを決め、採用広報を行っていきましょう。

今回は様々な手段で発信している事例を紹介したので、もし同じ手段を取る場合はぜひ参考にして自社の魅力をアピールしてください。